ホーチミン最大の展示会場「SECC」とは?出展・参加のポイントと最新動向を解説

ホーチミン最大の展示会場「SECC」とは?出展・参加のポイントと最新動向を解説

本日は、ホーチミン市にある最大規模の展示会場「SECC(Saigon Exhibition and Convention Center)」をご紹介します。弊社はベトナム・ホーチミン市に本社を構える日系の貿易商社として、日頃から現地工場の調査や商材開拓に力を入れています。その一環として、展示会にも積極的に参加しており、既存ネットワークでは出会えなかった新興企業や起業したばかりの企業と出会う貴重な場となっています。

 

弊社自身も過去に出展経験があり、SECCは情報収集や商談の場として非常に有意義だと感じています。この記事では、SECCの基本情報や近年の展示会動向、参加・出展のメリットについてまとめました。

 

また、弊社では日本企業様のベトナム展示会への出展を、ワンストップでサポートしております。出展登録の手続きから、展示品やサンプルの輸送・受け渡し、ブースの設営、通訳・翻訳対応、さらにはホテルの予約や現地での移動手段の手配まで、出展に関わるあらゆる業務を一括してお引き受けいたします。初めての出展で不安を感じている企業様も、安心してご相談ください。

SECC外観.jpg

SECCの入り口の様子

 

SECCの概要

SECC(Saigon Exhibition and Convention Center)は、ホーチミン市7区のフーミーフン新都市エリアに位置しています。タンソンニャット国際空港からは車で約1時間、市の中心部である1区からは車で約20〜30分の距離です。

MAP : https://maps.app.goo.gl/CEUGWTxqDxNv2jP86

 

展示面積はおよそ9,000〜10,000平方メートルで、規模としては東京ビッグサイトの約5分の1程度です。ホーチミン市内では最大級の展示場ですが、1日あれば全体を見て回れる広さです。

 

有名な展示会になると、来場者数は2万人以上に達することもあります。ベトナム国内外から多数の出展者・来場者が集まるため、情報収集やビジネスマッチングには最適な環境です。

 

イベントスケジュールについては、以下のリンクから確認できます。

SECC公式イベントスケジュール(英語)

JETROベトナム展示会情報(日本語)

 

なお、SECCのあるフーミーフン新都市エリアは、ホーチミン市内でも開発が進んでいる近代的な地域で、周辺にはカフェやレストラン、コンビニ、ホテルなどの施設も充実しています。展示会の合間に立ち寄れるおしゃれなカフェや、会場から徒歩圏内のビジネスホテルも多く、滞在中の利便性は高いです。会場内に軽食コーナーが設けられることもありますが、ゆっくり打ち合わせや休憩をしたい場合には、周辺施設を活用するのもおすすめです。

SECCの様子1.jpg

 

最近の展示会の状況と傾向

コロナ禍を経て、展示会は再び活気を取り戻しつつあります。出展企業・来場者ともに増加傾向にあり、特に目立つのが中国企業の積極的な進出です。現在は、中国に拠点を置きながらベトナム市場へ輸出を希望する企業や、ベトナムに新たな生産拠点を構える企業の出展が多く見られます。アメリカとの関税問題や中国国内経済の不安定化を背景に、「中国+1」戦略としてベトナムへの注目が高まっています。

 

また、アメリカ人の来場者も増加しており、「ベトナムに工場があるのか」「原産地証明が可能か」といったやり取りが商談の中で頻繁に交わされているのを耳にします。こうした背景からも、ベトナムが国際的な生産拠点としてますます注目されていることがわかります。

 

加えて、バングラデシュやインドからの出展も徐々に増えてきました。特に縫製分野では、原材料供給国としての立場やコスト競争力を活かし、ベトナム市場に活路を見出そうとする動きが見られます。韓国企業の出展も非常に活発で、韓国パビリオンと呼ばれる専用エリアが設けられることもしばしばです。韓国は政府主導でODAを通じてベトナムへの進出を支援しており、出展内容も多彩かつ高品質です。

 

一方で、日本企業の出展は近年減少傾向にあります。円安の影響や出展コストの上昇に加え、ベトナム国内の消費の伸びに対して慎重な姿勢を取る企業が多い印象です。ただ、ベトナム市場は今後さらに成長が期待され、安全性や品質が評価される日本製品にとっては大きなチャンスがあります。弊社としても、より多くの日本企業がベトナム市場に参入し、この地でのビジネスチャンスを掴んでいただけるよう願っています。

SECCの様子2.jpg

 

展示会に参加する前に準備しておくと良いこと

展示会に来場者として参加する場合、事前のオンライン登録を強くおすすめします。多くの展示会では、公式サイト上で事前に来場登録を行うことで、当日の受付手続きをスムーズに済ませることができます。会場では当日登録も可能ですが、受付カウンターは非常に混雑するため、長時間並ぶことになってしまうこともしばしばです。

 

また、来場バッジの発行が必要な場合やQRコードを提示する形式の場合、スマホ上で完結できることもあるので、事前登録後の確認メールやQRコードは保存しておくことをおすすめします。

 

その他にも以下のような準備をしておくと安心です:

 

  • 名刺を十分に用意する。
  • 通訳が必要な場合は事前に手配する。弊社でも手配可能です。
  • 会場のレイアウト図を事前にチェックし、見たいブースを優先順位づけする。
  • 商談に備えて自社資料(英語・ベトナム語版)があると助かります。

 

また、会場内はWiFiが飛んでいない、または非常に不安定なことが多いため、ポケットWiFiも持参された方が何かと便利になるかと思います。

SECCの様子3.jpg会場内でファッションショーが開催されることも。

 

展示会へ出展する際の費用感と注意点

次に、出展を検討されている企業様向けに、SECCでの出展にかかる費用感と注意点をご紹介します。

 

出展費用の目安(※展示会によって変動します)

  • 基本ブース料金(9㎡程度):約1,500〜3,000 USD(装飾なし)
  • 装飾ブース(システムブース+パネル+照明等):2,500〜5,000 USD
  • カスタムブース(オリジナル設計):5,000 USD〜10,000 USD以上も
  • サンプルの国際輸送費・関税
  • 通訳・現地スタッフの人件費

  • 渡航費・宿泊費

  • 印刷物やノベルティ等の準備費用

 

出展時の注意点

  1. 商品の輸送は早めに手配しましょう。特に日本からの輸送は、国際便や通関の関係で到着までに2〜3週間かかることもあります。展示会開催の1か月前には発送準備を済ませるのが理想です。
  2. 現地での設営に協力者がいると安心です。会場でのブース設営や荷物の搬入は、現地に慣れたパートナー企業やコーディネーターがいると非常にスムーズです。言語面・調整面でもサポートになります。
  3. 英語またはベトナム語の説明資料を準備しましょう。出展時は、日本語のみでは対応が難しいため、英語・ベトナム語の製品説明書や会社紹介資料をあらかじめ用意しておくことが望ましいです。
  4. 他社ブースの視察も大切です。展示会は出展するだけでなく、他社の展示手法や商品構成を視察する良い機会でもあります。競合分析やトレンド把握のためにも、空き時間に他ブースを見て回ることをおすすめします。

 

出展も参加も、事前の準備が成功のカギです。弊社では、展示会出展を検討される企業様に向けて、ブース設営の手配や現地サポート、サンプル輸送のアドバイス等も行っておりますので、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。

 

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