以前、「40フィートコンテナをホーチミンの工場から日本まで輸送する場合の輸送費用がどの程度かかるのか」について下記のブログで掲載しました。
しかしながら、輸送したい商品がいつもコンテナに満載できる量とは限りません。貿易会社である弊社ではLCL(Less than Container Load, コンテナに満たない物量という意)と呼ばれる物量のお引き合いも数多くいただいております。今回は、FCL(Full Container Load, コンテナ単位の物量という意)未満の輸送について情報を共有したいと思います。
まず、輸送手段は日本まで輸送したい「物量」によって変わります。そしてその輸送手段は、大きく分けると、航空便貨物で運ぶか船便で運ぶか、の2通りとなります。
例えば、50cm x 50cm x 50cmのカートン1つを日本に送りたい場合、航空便または船便、どちらで輸送すべきでしょうか。答えは、そのカートンが「容積勝ち」なのか?「重量勝ち」なのか?によります。下記は参考例です。
50cm x 50cm x 50cmのカートンにぬいぐるみが1つ入っています。そのカートンの実際の重量は2kgsでした。この場合は、2kgsの重量ではなく、「容積勝ち」となります。計算方法は下記になります;
50cm x 50cm x 50cm ÷ 5,000 = 25kgs
実際の重量は2kgsですが、容積重量では25kgsとなります。いくら実際の重量が2kgsと軽くても、容積重量の方が25kgsと重たい、ということになります(ちなみに、÷ 5,000は5,000㎤ = 1kgという空港輸送のレートになります。)。従いまして、2kgsではなく、25kgsの荷物として扱われます。
次に、50cm x 50cm x 50cmのカートンにぎっしりと鉄の塊が入っていたとします。その実際の重量は約980kgsになります。この場合は先程の容積勝ちではなく、「重量勝ち」となります。上記のように容積重量が25kgsに対して実重量は980kgsなので、この場合は980kgsが適応されます。
同じ 50cm x 50cm x 50cmのカートンでも、「容積勝ち」か「重量勝ち」かによって、航空便で運ぶか船便で運ぶかを選ばなければなりません。
25kgsをクーリエ等の航空便で送る場合はUS$200~300が必要となります。しかしこれを船便で送る場合、日本の港到着まででUS$450程度が必要となり、かつ日本側での輸入諸経費と港から日本国内の指定場所までの配送料がかかりますので、航空便と比べて割高な費用が掛かります。
一方で、980kgsをクーリエで送る場合はUS$7,500~US$10,000、ANA等の航空便貨物でも最低US$3,500は必要となりますので、このような重たい荷物は船便で送る方がやすくなります。
さて今回は 航空便貨物で運ぶべきか、船便で運ぶべきかについて情報を共有しました。次回は、船便で送る場合の費用の計算方法について共有したいと思います。また、貿易商社である弊社はこのような物流の部分だけではなく、ベトナムでのモノづくりも得意としております。生産から物流までワンストップでご提案いたしますので、お気軽にお問合せください。
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