財務省貿易統計から、清酒の輸出金額と輸出数量の推移(年別)、国別輸出金額をまとめました。
日本政府による輸出支援もあってか、日本酒の輸出金額は2008年の76.8億円から474.9億円へと順調に伸びています。
国別でベトナムを見ると、東南アジアではシンガポールの次に輸出金額が多く、前年比は237%と大きな需要の拡大が見受けられます。
コロナ後の経済活動の開始、日本食レストランの増加や経済成長の継続が影響しているようです。また、観光促進のためベトナム政府は今年から入国ビザの緩和を決定するなど、インバウンド消費額の増加も期待されます。
さて、昨今の日本国内における日本酒産業の市場規模は約4,000億円程度ですので、約1割が海外向けとなります。1割が輸出されていると考えると多いようにも思えます。しかし、日本酒の国内消費量が最も多かった1973年と比較すると現在の消費量は3分の1まで減少していますので、蔵元さんにとって苦しい状況に変わりはありません。
世界のワイン輸出金額の合計は5兆5,000億円です。一概に比べることはできませんが、日本酒の輸出金額はまだまだ少ないと思います。海外の方々に広く日本酒を楽しんで頂けるよう、地道な販売促進活動の継続が必要なのかもしません。
国内の市場規模の縮小を全て海外市場で補うことは難しいにしても、海外での日本酒の需要が引き続き拡大していくよう、ベトナムで起業し日本酒を愛飲する日本人として、何らかのお手伝いができればと思います。
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